NASデバイスに精通している方にとって、データ保護といえばまずRAIDの構築を思い浮かべるかもしれません。確かにRAID技術はデータ保護に大きく貢献しており、人々の記憶の中でその地位は揺るぎないものです。しかし、RAIDの実用性と柔軟性に対する需要が高まるにつれ、従来のRAIDの限界が徐々に明らかになりつつあります。例えば、初心者にとって適切なRAIDモードを正しく選択するにはどうすれば良いのでしょうか？ハードディスク容量の無駄を最小限に抑えるにはどうすれば良いのでしょうか？

TRAIDとは何ですか?

新しいTOS 5オペレーティングシステムでは、TerraMasterは、新たに開発された柔軟なディスクアレイ管理ツールであるTRAID（TerraMaster RAID）をユーザーに提供します。このツールは、ディスクスペースの自動組み合わせ、ハードディスク障害時の冗長保護、自動容量拡張などの機能を備えています。これらの機能はすべて、ハードディスクの特性に応じて自動的に設定されるため、ユーザーによる手動設定は不要です。

TRAIDは、最適化された柔軟性と弾力性に優れたディスクアレイ管理ソリューションを提供します。特に、ディスクアレイの設定方法に精通していない初心者ユーザーに最適です。同時に、ハードディスク容量の利用率を大幅に向上させ、ハードディスク容量の無駄遣いという深刻な問題を解決します。TRAIDの仕組みとTRIADのメリットは何でしょうか？

TRAIDはどのように機能しますか?

TerraMasterは、Linuxディスク管理ツールを使用して、異なる容量のハードディスク領域を細かく分割し、冗長化戦略を組み合わせてパーティションを再結合します。TRAIDが形成されると、ユーザーは必要に応じて大容量のハードディスクを交換したり、ハードディスクを追加したりして、アレイのストレージ容量を拡張できます。従来のアレイと比較して、TRAIDは冗長性保護に加えて、ディスク領域の利用効率を大幅に向上させます。同時に、従来のアレイと比較して、TRAIDアレイは容量拡張の効率も高くなります。


ディスクスペースの利用率向上

デジタル時代において、データ量は急速に増加しており、ハードディスクの容量も3年ごとにほぼ倍増するペースで増加しています。大容量のハードディスクを購入する際には、古いハードディスクも引き続き活用したいと考えるものですが、従来のアレイモードではこのニーズを満たすことができません。TerraMaster TRAIDアレイは、この問題を巧みに解決します。TRAIDの柔軟な管理戦略により、ハードディスクの容量が大きく異なっていても、アレイにハードディスクを継続的に追加することで、ストレージ容量を拡張できます。

1TB、2TB、4TB、8TB、10TBといった容量の異なる5台のハードドライブを組み合わせて、冗長性保護を備えたディスクアレイを構築する必要がある場合を考えてみましょう。従来のRAIDモード（RAID 5）では、使用可能な容量は5TBしかありません。しかし、RAIDのエラスティック戦略では、23TBもの使用可能な容量が得られます。

TRAID のストレージスペースを拡張するにはどうすればいいですか?

TRAID が形成された後、次の 2 つの方法でストレージ スペースを拡張できます。

1. より大容量のハードドライブに交換する
注意: 一度に 1 台のハード ドライブのみを交換し、新しく追加したハード ドライブが要件を満たしていることを確認してください。
操作方法：TNASの電源を入れたまま、ドライブの1つを取り外し、容量の大きいドライブを挿入します。「コントロールパネル」>「ストレージ管理」>「ストレージプール」>「編集」に移動し、「修復」を選択します。アレイの修復が完了したら、同じ方法で他のハードドライブを交換します。

2. ハードドライブの数を増やす
操作方法：TNASの電源を入れたまま、新しいハードドライブを挿入し、「コントロールパネル」>「ストレージ管理」>「ストレージプール」>「編集」に進み、「拡張」を選択します。新しく追加したハードドライブが要件を満たしていること、および十分な予備ディスクスロットがあることを確認してください。

ハードディスク障害冗長保護

TRAIDは、ハードディスクの故障に対する冗長保護を提供し、最大1台のハードディスクの故障まで対応します。アレイ内のハードディスクに故障が発生した場合でも、データが失われることはありません。
注：TRAIDアレイを作成するにはハードディスクが1台あれば十分ですが、ハードディスク1台のTRAIDでは冗長性保護は提供されません。冗長性保護が必要な場合は、少なくとも2台のハードディスクが必要です。

2台のハードドライブの冗長保護を備えたTRAID+

アレイに2台のハードディスク障害冗長性を持たせる場合、最大2台のハードディスク障害まで許容されます。より上位レベルのTRAID（TRAID+）を選択してください。注：TRAID+を構成するには、少なくとも4台のハードディスクが必要です。

TRAID を TRAID+ に移行するにはどうすればいいですか?

ハードドライブの数を追加することで、TRAID を TRAID+ に移行できます。
注意: ハードドライブが 3 台以上ある場合のみ、TRAID を TRAID+ に移行できます。
方法：TNASの電源を入れたまま、新しいハードドライブを挿入し、「コントロールパネル」>「ストレージ管理」>「ストレージプール」>「編集」と進み、「移行」を選択します。新しく追加したハードドライブが要件を満たしていることを確認してください。

TRAIDフレキシブルディスクアレイ管理ツールは、6月にリリースされる新しいTOS 5オペレーティングシステムで正式にリリースされる予定です。TRAIDの詳細については、TerraMaster公式フォーラムにアクセスしてディスカッションにご参加ください。

全体的に、RAID 5 と TRAID は非常に似ており、RAID 6 と TRAID+ も非常に似ています。